住まう工房 秦建築 | 奈良の風土に根ざした、世代を繋ぐ住まい

吉野桧と奈良の風土が息づく構造へのこだわり

在来軸組工法を軸に、新築・リフォーム・古民家リノベーションを手がける住まう工房 秦建築。構造材と内装材の中心に据えているのは、地元奈良で育った木材だ。同じ気候のもとで成長した木は反りや狂いが出にくく、目が詰まっていて強度にも優れる。吉野桧をはじめとするこれらの材を、職人が一本ずつ木目や癖を見極めながら加工している。

1999年1月の創業以来、工房には直角2面カンナ盤や超仕上げ機、バンドソー、パネルソーといった木材加工機器が揃えられてきた。機械の精度と手仕事の感覚を掛け合わせることで、ミリ単位の仕上がりを安定して出せる体制が整っている。個人的には、加工場に並ぶ設備の充実ぶりが印象的だった。これだけの機器を自社で持つ木造住宅の工務店は、奈良県内でもそう多くないはずだ。

施主と歩幅を合わせるプランニングの進め方

住まう工房 秦建築が掲げるのは、家は「買う物」ではなく施主と「共に創り上げるもの」という考え方。プランニングの段階から施主家族の暮らし方や将来像を丁寧に聞き取り、図面に落とし込んでいく。打ち合わせの回数に上限を設けず、納得がいくまで対話を重ねるスタイルを取っている。「こうしてほしかった」という後悔を残さないための仕組みが、この工程に凝縮されている。

「細かい要望まで嫌な顔ひとつせず聞いてくれた」「完成後に想像以上の仕上がりで驚いた」といった声が施主から寄せられているという。屋号に含まれる「住まう」という言葉には、ただ住むのではなく住み続けるという意味が込められており、引き渡し後の暮らしまで見据えた姿勢がこうした評価につながっているようだ。打ち合わせの密度が、そのまま完成後の満足度に直結する好例だろう。

古民家再生で歴史ある建物を次の世代へ

奈良県橿原市を拠点に、住まう工房 秦建築が特に力を入れている分野のひとつが古民家リノベーションだ。歴史を重ねた建物の梁や柱をできる限り残しつつ、現代の断熱性能や耐震基準を満たす改修を施していく。古い部材と新しい技術が一棟のなかで共存する仕上がりは、単なる修繕とは明らかに異なる。築数十年の民家が、家族構成やライフスタイルの変化に合わせて再び住み継がれていく——そんな事例が積み重なっている。

たとえば、傷んだ土壁を撤去して断熱材を入れ直しながら、既存の太い梁はあえて露出させるといった手法が取られることがある。古材の風合いを活かした空間は新築では再現しにくく、そこに惹かれて古民家再生を選ぶ施主も少なくないという声が目立つ。大和三山の一つ畝傍山のふもとという土地柄、歴史的な建物が点在するエリアだけに、この技術への需要は根強い。

伝統工法と現代技術を一棟に同居させる施工力

日本の木造建築を支えてきた在来軸組工法をベースにしながら、最新の耐震技術や断熱工法を組み合わせる——住まう工房 秦建築の施工はこの二本立てで成り立っている。材木を適材適所に組み上げる大工の判断力と、数値で裏付けられた現代の性能基準。50年、100年先まで住み続けられる住宅を目指すうえで、どちらか一方では足りない。長年の大工経験が、この両立を無理なく成立させている。

橿原市周辺は夏の高温多湿と冬の底冷えが同居する気候で、断熱と通気のバランスが住み心地を大きく左右する。地元の木材は湿度変化への耐性が高く、この地域の四季に合った調湿機能を発揮しやすいと感じる施主が多い。構造の強さだけでなく、日常の温熱環境まで見越した設計が、世代をまたいで住み継ぐ家の土台になっている。

橿原市 リノベーション

ビジネス名
住まう工房 秦建築
住所
〒634-0815
奈良県橿原市大谷町4−6
アクセス
TEL
0744-22-7444
FAX
営業時間
定休日
URL
https://hatakenchiku.net