旅先の足を、宿と結んで確保する
三浦半島へ観光に来たものの、目的地までの移動手段に困る。そんな旅行者の足を支えているのが芙蓉交通株式会社だ。地元の宿泊施設とタイアップした配車を行い、旅程のなかで車が必要になる場面をスムーズにつなぐ。配車アプリも導入しており、手配の手間を減らす工夫を重ねてきた。観光タクシーを使えば、三浦半島の見どころを回りながら移動できる。
横須賀市内川に拠点を置き、京浜交通圏で横須賀市内全域を配車エリアとしている。年中無休・24時間の運行体制で、時間帯を問わず旅行者のもとへ向かう。
空港への定額と、日常の便利を両立
芙蓉交通株式会社のサービスは観光にとどまらない。羽田・成田への定額タクシーは、あらかじめ料金が決まっているため、空港への移動計画を立てやすい。スマホ配車、便利タクシー、セダンタイプと選択肢がそろい、用途に合わせて乗り方を選べる。
地元客にとっては、日常の買い物や飲み会帰り、公共交通が止まる時間帯の移動を担う存在だ。バスや電車では拾いきれない細かな移動を、乗用車の機動力で補っていく。総車両数は43台。観光と生活という二つの顔を持ちながら、そのどちらも中途半端にしない運行ぶりが取材で印象に残った。
業界の変化を先取りした横須賀5社の一員
2022年6月、横須賀市で「Uber Taxi」の配車サービスが始まった。芙蓉交通株式会社は、横須賀三浦総合無線協同組合に所属する市内5社の一角としてこの提携に参画している。神奈川県初、全国14番目の導入という節目の取り組みだ。Uberアプリを通じて多言語対応や到着時刻の共有が使えるようになり、米海軍施設のある横須賀の土地柄に合った利便性が生まれた。
2025年には「Uberサミット2025」で”Taxi of the Year 関東部門”を受賞。代表の八木達也氏が業界の激しい変化を新しい挑戦と捉えていたとおり、アプリ配車の潮流を地元で形にした姿勢が評価につながった。


